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見積・請求書の発行システムの開発費用 ── 会計ソフトの機能で足りる場合との分かれ目

2026.10.27 公開

「見積書はExcelで作っています。受注したら、同じ内容を会計ソフトの請求書に打ち直して、入金は通帳を見て確認しています」。見積と請求の相談は、だいたいこの形で始まります。同じ明細を2回打っていて、どの見積が受注になったかは、担当者の記憶とファイル名で管理している。

この状態を画面にすると何枚になって、いくらかかるか。受発注について同じ型で書いた受発注システムの開発費用の、見積・請求版です。ただ、この業務は受発注以上に「作らなくていい」ケースが多いので、そちらを先に書きます。

先に、作らないほうがいい場合

見積書と請求書を作る機能は、多くの会計ソフトや請求書発行サービスに入っています。見積を作り、受注したらボタン1つで請求書に変え、入金を記録する。この流れが既製の画面で済むなら、作る必要はありません。私たちに頼むより、早くて安いです。

目安は3つあります。明細が品目、数量、単価の組み合わせで書けること。取引先ごとに書式を変える必要がないこと。月の見積の件数が、一覧で探して困らない程度であること。3つとも当てはまるなら、まず既製のサービスを試してください。

既製のサービスには、制度の改正に合わせた修正をサービス側が引き受けてくれる利点もあります。請求書はインボイス制度や電子帳簿保存法と関わる書類なので、この点は軽く見ないほうがいいと思います。ノーコードの道具で組む選択も含めた線引きはノーコードで作るか、開発するかに書きました。

作る判断になる条件

作る判断になるのは、だいたい次のどれかに当たる場合です。

ひとつめは、見積の作り方が独特な場合です。工事や制作の見積で、材料費、工賃、諸経費を工程ごとに積み上げる。原価を見ながら粗利の率を確かめて、最後に端数を調整する。過去の似た見積をコピーして直すのが基本の作り方になっている。こうした見積は、既製の明細の形に収まりません。

ふたつめは、見積の状態を案件の管理とつなげたい場合です。提出中、受注、失注を一覧で見て、失注した理由を残し、営業ごとの受注率を見たい。会計ソフトの見積機能は請求書を作る手前の書類として扱われることが多く、営業の管理には向いていないことがあります。

3つめは、請求の形が1対1でない場合です。1つの見積に対して着手金と残金で2回請求する、月ごとの出来高で請求する、複数の見積をまとめて1枚の請求書にする。この対応関係を正しく持てないと、入金の確認で迷います。

架空の想定例で数える、内装工事会社の7画面

ここから先は架空の想定例です。従業員15名の内装工事会社で、見積は月に40件ほど、そのうち受注が15件。営業3名がExcelで見積書を作り、受注すると事務1名が会計ソフトで請求書を作り直す。工事が大きいものは着手金と完了後の残金に分けて請求していて、入金は事務が月末に通帳と請求書の控えを突き合わせて確認している。

見積・請求システムの7画面を、見積の作成から請求・入金の一覧までの流れと、共通の3画面で並べた図。取引先に見せる場合は2画面が加わる
架空の想定例です。見積と請求の流れが4画面、ログインとマスタが3画面で7画面。取引先に見せる場合は2画面が加わります。
画面いま何でやっているか誰が使うか
01ログインなし全員
02見積の作成・印刷Excelの見積書を案件ごとにコピー営業
03見積一覧フォルダとファイル名営業・社長
04請求の作成会計ソフトに打ち直し事務
05請求・入金の一覧通帳と請求書の控えの突き合わせ事務
06取引先マスタ会計ソフトの取引先とExcelの名簿事務
07品目・単価マスタ単価表のExcelと営業の記憶事務・営業

7画面です。手間の大半は02にかかります。見積の積み上げ方が独特であるほど、この1枚の中身が膨らむからです。印刷とPDF保存も02に含めていて、今の見積書の書式をどこまで再現するかでも手間が変わります。04は、受注した見積から請求を起こす画面です。着手金と残金のように1つの見積を分けて請求する形は、ここで持たせます。

ライトか、スタンダードか

上の7画面は1業務フローなので、ライトプラン(初期50万円・税別、開発稼働最大50時間、月額20万円)の範囲です。1年目の合計は290万円(税別)になります。

スタンダードになるのは、取引先に画面で見積を確認してもらう場合です。取引先用のログインと、見積・請求を確認して承認する画面の2枚が加わって9画面。社外の人が使う流れが1つ増えるので、初期100万円・税別のスタンダードのほうが実態に合います。社外の人が使う画面には、パスワードの再設定や操作の説明といった、社内なら口頭で済むことを全部載せる必要があるためです。この差は費用シミュレーターで「見積・請求」を選び、使う人に「社外の顧客・取引先」を足すと確かめられます。

画面の数え方そのものは業務システムの開発費用を、自分で見積もる方法に手順で書いたので、7画面を自社の枚数に置き換えれば桁は出せます。

初期に入れないものと、制度への対応

会計ソフトへの自動連携、カード決済での支払い受付、銀行の入出金明細の自動取り込み、金額によって承認者が変わる承認ルート。この4つは最初の8週間に入れていません。会計ソフトへは、請求のデータをCSVで出して取り込む形で始めます。入金の確認は05の画面で手で記録します。見積の上長承認が1段階で済むなら、承認の画面を1枚足す形で入れられます。

インボイス制度と電子帳簿保存法については、ここで断定はしません。請求書に載せる項目や、発行した書類のデータをどう保存するかは作り方で対応できますが、自社の場合に何が必要かは、取引の形や会計の処理によって変わります。顧問の税理士に確認していただき、その内容を画面と帳票、保存の仕組みに反映する、という順番でお願いしています。

いま払っているものと、比べる

想定例の会社で、いま払っているものも並べておきます。受注した15件の請求書を打ち直すのに1件20分なら月5時間。月末の入金の突き合わせに事務が1日かけているなら8時間。見積を探す、過去の見積をコピーして直す、といった時間は営業側にも出ています。この数字は想定例なので、自社の場合は実際の件数で置き換えてください。

置き換えた結果、打ち直しと突き合わせの時間が月に数時間なら、まだExcelと会計ソフトで回せる段階です。判断の目安はExcelでの管理は、どこまでが限界かに書きました。逆に、営業が見積を作るたびに単価表と過去のファイルを行き来していて、それが受注の早さに響いているなら、作る理由になります。

自社の場合が何画面になるかは、初回お打ち合わせ(60分・オンライン可)のあと、3営業日以内に画面構成のラフでお出しします。ここまで費用はかかりません。いまの見積書のExcelを1つと、請求書の控えを1枚、そのまま見せていただくのがいちばん早いです。プランの違いは料金のページにあります。

よくあるご質問

見積・請求書の発行システムを作ると、費用はいくらですか?

社内で見積を作り、受注した見積から請求を起こして入金を確認する構成なら、ログインとマスタを含めて7画面前後で1業務フローに収まることが多く、ニカゲツのライトプラン(初期50万円・税別、月額20万円)の範囲です。1年目の合計は290万円(税別)です。取引先に画面で見積を確認してもらう形にすると、取引先用のログインと確認画面が加わって9画面、社外の人が使う流れが増えるため、スタンダードプラン(初期100万円・税別)のほうが実態に合います。

会計ソフトの請求書機能と、自社で作るのはどちらがよいですか?

見積と請求の明細が品目、数量、単価の組み合わせで書けて、取引先ごとに書式を変える必要がないなら、会計ソフトや請求書発行サービスの機能で足ります。そのほうが早くて安く、制度の改正への対応もサービス側が引き受けてくれます。作る判断になるのは、見積の積み上げ方が独特な場合、見積の状態を案件の管理とつなげて見たい場合、1つの見積から何回にも分けて請求する場合などです。

インボイス制度や電子帳簿保存法には対応できますか?

請求書に載せる項目や、発行した書類のデータをどう保存するかは、作り方で対応できます。ただ、自社の場合に何が必要かは、取引の形や会計の処理によって変わるため、顧問の税理士に確認していただくようお願いしています。確認していただいた内容を、画面と帳票、保存の仕組みに反映します。制度が変わったときの修正も、リリース後の月額の改善の枠の中でご相談できます。

作りたいものを、
ひとつだけ持ってきてください。

初回お打ち合わせは60分・オンライン可。画面構成のラフとお見積りまで費用はいただきません。

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「費用を見積もる」の記事はガイドの一覧にまとめています。全42本を3つのテーマに分けて並べました。