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業務システムの開発費用を、自分で見積もる方法 ── 画面を数えて、時間で割る

2026.09.22 公開 / 2026.09.26 更新

「業務システム 費用 相場」で検索すると、よくできた解説記事がたくさん出てきます。小規模で数百万、中規模で1,000万、大規模ならそれ以上。読んで納得はするのですが、自社がどこに当たるのかは分かりません。

相場表が役に立たないのは、規模の定義が書いていないからです。何をもって中規模なのか。その基準が示されないまま金額だけ並んでいるので、読んだあとも見積もりを待つしかない。

この記事では、発注側が自分で概算する方法を書きます。正確な金額は出ませんが、桁は掴めます。

手順1 ── 画面を数える

利用者が見る3画面と運営側の管理3画面で6画面になる、画面数の数え方の図
架空の想定例です。利用者が見る3画面と運営側の管理3画面で、合計6画面になります。

まず、必要な画面を書き出します。機能ではなく画面です。「承認機能」ではなく「承認する画面」「承認待ち一覧」と数えます。

数えるときのコツは、使う人の役割ごとに分けることです。現場のスタッフが入力する画面、事務所で一覧を見る画面、管理者が設定する画面。同じシステムでも別物です。

現場報告の仕組みなら、こうなります。

使う人画面
スタッフログイン / プロフィール編集 / 案件詳細・報告
事務所ダッシュボード / 案件一覧 / 管理・出力

6画面です。ここで「あれもこれも」と足していくと20画面を超えますが、そうなったら手を止めて、来月から使い始めるのに要らない画面を外してください。

参考までに、私たちが自社の研修事業のために作った業務システムは26画面あります。案件の工程が12画面、入口が4画面、あとは設定とパートナー管理です。制度の手続きが絡むので省けない工程が多く、この数になりました。それでも、お客様の案件として受けていたら初回は16画面に絞っていたと思います。数え方の実物として研修事業の業務コンソールに画面の一覧を載せています。

手順2 ── 1画面あたりの時間で割る

次に、1画面を作るのに何時間かかるかを掛けます。業務システムの標準的な画面(一覧、詳細、登録フォーム、管理画面)なら、設計・実装・テストを含めて1画面あたり5〜10時間が目安です。ここは開発会社の作り方によって変わります。

6画面なら30〜60時間。参考までに、ニカゲツのライトプランは10画面までで開発稼働が最大50時間、初期50万円(税別)です。この数字から逆算すると、1画面あたり5時間前後で設計している計算になります。

人月で見積もる会社の場合は、ここに単価が乗ります。エンジニアの人月単価は50万〜150万円が一般的で、これを時間に直すと1時間あたり3,000円から1万円前後。60時間なら18万〜60万円です。

実際の見積もりが数百万円になるのは、この作業時間に営業、PM、設計、テストの担当者がそれぞれ乗るからです。金額の大部分は、作る作業以外で決まっています。

手順3 ── 表示価格の外にあるものを足す

最後に、初期費用に含まれないものを確認します。ここを見落とすと、あとで金額が変わります。

確認する項目見るポイント
リリース後の保守開発費の年15〜20%が相場。含まれるか別途か
サーバー・インフラ費用月額で継続的に発生する
データ移行既存のエクセルや紙からの移行が含まれるか
外部システム連携連携先の都合で工数が読めない。別見積もりが普通
仕様変更都度見積もりか、月額の中で対応できるか

最後の項目が、実務ではいちばん効きます。業務システムは使い始めてから直したくなるのが普通です。1回の変更ごとに見積もりを取る契約だと、小さな不便が放置されて、結局エクセルに戻ります。

この「1回の変更ごとに見積もり」になるかどうかは、契約の型で決まります。どこを読めば分かるかはシステム開発の契約書で、発注側が読むべき5つの場所に書きました。

3つの手順をまとめると

画面を数えて、1画面あたりの時間を掛けて、表示価格の外にあるものを足す。これで自社の概算が出ます。

この数字を持って見積もりを見ると、金額の意味が読めるようになります。桁が違う見積もりが来たときに、画面数が違うのか、稼働時間が違うのか、含まれる範囲が違うのかを聞けるからです。

そもそも受託開発の見積もりがどう積み上がっているのかは、MVP開発の費用は、何で決まるのかに構造から書いています。

私たちが画面数で料金を出しているのは、この会話を最初からできるようにするためです。ライトが10画面まで、スタンダードが20画面まで、プレミアムが40画面まで。詳しくは料金のページに書いています。

概算より先に、やることがあります

ここまで書いておいて何ですが、概算を出す前に決めておくと話が早いことが3つあります。使う人を役割で分ける、今回作らない範囲を決める、何を見て成功と判断するかを決める。この3つです。

特に2つ目が決まっていないと、画面数がいつまでも確定せず、概算も出ません。詳しくは開発会社に相談する前に、決めておくと話が早い3つのことにまとめました。

自社の場合が何画面になるかは、初回お打ち合わせのあと3営業日以内にラフでお出ししています。ここまで費用はいただきません。

10画面前後がどのくらいの規模感なのかは、作れるものの例で実際の画面構成を見ていただくのが早いです。

よくあるご質問

業務システムの費用相場はどのくらいですか?

公開されている市場調査では、スクラッチでのMVP開発で300万〜1,000万円程度が紹介されています(2026年8月時点)。ただし相場の幅は、作る量ではなく人月の積み上げ方で決まっています。自社の金額を知るには、必要な画面を数えるほうが早いです。

見積もりを他社と比べるとき、どこを見ればよいですか?

総額ではなく、含まれる範囲で比べてください。画面数、開発の稼働時間、リリース後の保守が含まれるか、含まれない機能が明記されているか。この4つが書かれていない見積もりは、あとで必ず追加になります。

画面数が増えると、費用は比例して増えますか?

完全な比例ではありません。似た構造の画面(一覧と詳細の組み合わせなど)が増える分には効率が上がります。逆に、権限の種類が増えたり、外部システムとの連携が入ると、画面数以上に増えます。ニカゲツでは10画面、20画面、40画面を区切りに3プランを置いています。

作りたいものを、
ひとつだけ持ってきてください。

初回お打ち合わせは60分・オンライン可。画面構成のラフとお見積りまで費用はいただきません。

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「費用を見積もる」の記事はガイドの一覧にまとめています。全12本を3つのテーマに分けて並べました。